兵庫県洲本市の児童買春
(1)事例
兵庫県洲本市在住の男性A(30歳)は,出会い系サイトの掲示板を通じて女性Ⅴ(当時12歳)に援助交際を持ち掛け ,その後AはホテルでⅤと性交渉を行い,さらにそれを動画で撮影し,Ⅴに3万円を交付しました。
後日,サイバーパトロールにより援助交際の事実が発覚し,Aは兵庫県洲本警察署にて取調べを受けました。
なお。AはⅤから年齢を偽られており,Ⅴが児童であることを知りませんでした。
(事実に基づいたフィクションです。)
(2)児童買春罪
児童買春罪は,児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(しばしば「児ポ法」と略されます。) に規定されています。
まず,「児童」とは,18歳に満たない者を指します。
そして,「児童買春」とは,主に児童に対償を供与し,又はその供与の約束をして,当該児童に対し性交等をすることを言います。
つまり,金銭等を交付し,あるいはその約束をし,その見返りとして性交等をする場合,児童買春といえます。
なお,ここにいう性交等とは,性行為を含むことはもちろん,自己の性的好奇心を満たす目的で,児童の性器等(性器や肛門,乳首を言う)を触り,もしくは自己の性器等を触らせることをいいます。
なお,児童買春罪の罰則は5年以下の懲役又は300万円以下の罰金であり,重い刑罰が規定されています。
(3)児童ポルノ製造罪
18歳未満の児童の性交に係る姿態などのわいせつな画像や動画を撮影した場合,児童ポルノ製造罪の成立が考えられます。
児童ポルノ製造罪の罰則は3年以下の懲役又は300万円以下の罰金です。
(4)強制わいせつ罪,強制性交等罪
被害者が13歳未満である場合,仮に被害者が同意していたとしても,強制わいせつ罪や強制性交等罪(旧強姦罪)が成立することが考えられます。
(5)出会い系サイト規制法違反
インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律(通称,出会い系サイト規制法)は,出会い系サイトの掲示板などのインターネット異性紹介事業を利用して,児童を相手とする援助交際を求める書き込みをすることを禁じています。
書き込みをした後,実際に児童と性交渉に及んだか否かに関わらず,出会い系サイトの掲示板に児童との性交を求めたり援助交際を求める旨の書き込みをした時点で犯罪が成立します。
なお,罰則は100万円以下の罰金とされています。
(6)相手が児童であることを知らなかった場合
年齢を偽られていた等,被害者が18歳未満であると知らなかったと主張されるケースは少なくありません。
この場合,被害者が18歳未満であることを知らなかったことに過失がないと認められれば,刑事責任を問われないことがあり得ます。
しかし,事例の児童だと12歳であり,実際に会えばまず18歳以上とは思わないでしょう。このように客観的に見て,被害者が未成年であることを知り得たと言える場合等は,未必の故意があるとされる場合が多いです。
(7)性犯罪事件,刑事事件に強いと評判の弁護士に相談
児童買春罪をはじめ,児童を相手に援助交際をしてしまった場合の刑罰は重いものが多いです。
また,この場合,示談する場合であっても,児童の保護者との間で示談することになるため,穏便に示談交渉が進むことは通常困難です。
そのため,刑事事件を専門的に取り扱う弁護士に相談することをお勧めいたします。
児童買春で取調べを受けた,ご家族が逮捕されたという方は,ぜひ性犯罪事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
性犯罪事件をはじめとする刑事事件に強い弁護士が初回法律相談を無料で承っております。
無料法律相談のご予約は0120-631-881にて24時間受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。