大阪府で自撮り画像を要求し書類送検

大阪府で自撮り画像を要求し書類送検

大阪府の自撮り要求の罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ ケース ~

大阪府高槻市の高校に通う男子高校生のA君(17歳)は、知人の女子高生Vさん(16歳)にわいせつな動画をSNSを通じて送るよう要求したとして大阪府高槻警察署大阪府青少年健全育成条例違反で検挙され、その後、A君の事件は検察庁に書類送検されました。A君とA君の両親は今後のことが不安になり、弁護士に相談するため無料法律相談を申し込みました。
(フィクションです)

~ 大阪府の適用条例 ~

大阪府では、大阪府青少年健全育成条例(以下、条例といいます)で

青少年(20歳未満の者)に対して、児童ポルノの提供を求める行為

を処罰する旨の規定が改正条例に盛り込まれ、

今年の6月から施行

されていますから注意が必要です(今年の8月23日、大阪府内の男性高校生が知人の女子高生にわいせつな動画を送るよう要求したとして、改正条例後、初めて書類送検されています)。
規定の中身をみていきますと、条例42条の2で次のように規定されています。

条例42条の2
 何人も、青少年に対し、当該青少年に係る児童ポルノ等(児童買春・児童ポルノ禁止法第二条第三項に規定する児童ポルノ及び同項各号のいずれかに掲げる姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録をいう。)の提供を求めてはならない。

条56条
3号 第42条の2の規定に違反した者であって、次のいずれかに該当するもの
  イ 当該青少年に拒まれたにもかかわらず、当該提供を求めた者
  ロ 当該青少年を威迫し、欺き、若しくは困惑させ、又は当該青少年に対し、対償を供与し、若しくはその供与の約束をする方法により、当該提供を求めた者

児童ポルノ」の中身、要は、どういった画像や動画を相手方に求めたら処罰されるか、ですが、それはいわゆる児童買春・児童ポルノ禁止法2条3項1号から3号に次のように規定されています。

1号 児童を相手とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
2号 他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
3号 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性  欲を興奮させ又は刺激するもの

「提供を行うように求めてはならない」の「提供」とは自撮り画像等を自己又は第三者の支配下に置くことをいいます。よって、「提供を求める」とは、「自撮り画像を自己又は第三者の支配下に置くよう青少年に求めること」という意味です。
具体的には、有体物である写真、DVDを送るよう求めること、電磁的記録である写真画像をメールで送るよう求めること、などがこれに当たります。
要求しただけで処罰される可能性があります。実際に自撮り画像を取得できたか否かは無関係です。

条例56条3号イによれば、

青少年から拒まれたにもかかわらず、提供を求めたこと

条例56条3号ロによれば、
・青少年を威迫し、欺き、若しくは困惑させて、提供を求めたこと
・青少年に対し、対償を供与し、若しくはその供与の約束をして、提供を求めたこと

が必要とされています。

罰則は30万円以下の罰金です。

~ 書類送検 ~

書類送検は法律上の用語ではありません。
しかし、送検とは事件が検察庁へ送致されたことを意味し、刑事訴訟法(246条)にも規定されています。
そして、「書類」と付く場合、逮捕などの身柄拘束はないまま送検されたことを意味します。

A君は少年ですから、検察庁へ送検されるまでは成人と同じ手続きを踏みますが、その後、事件は家庭裁判所へ送致され、少年審判を受けるか受けないのか、受けるとして保護処分を行うべきか否か、行うとしていかなる保護処分が適当か、を判断されることになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件専門の法律事務所です。刑事事件少年事件逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが24時間体制で、初回接見無料法律相談の予約を受け付けております。

 

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