淫行事件で時効

淫行事件で時効

兵庫県神戸市中央区在住のAさん(40代男性)は、過去7,8年の間に、インターネット上で知り合った複数の18歳未満の女性と実際に出会い、わいせつ行為や児童買春行為をした。
最近になって、兵庫県生田警察署の警察官がAさんの自宅に来て、過去の児童わいせつ事件の1件につき被害届が出ていると言われ、生田警察署に任意同行して、青少年健全育成条例違反淫行)の疑いで取調べを受けた。
警察の取調べの際に、自分の携帯電話とパソコンを押収されたAさんは、携帯電話やパソコンの履歴から、他の過去の複数の児童わいせつ事件や児童買春事件についても、警察に発覚するのではないかと考えて、今後も続く警察の取調べにおいて、どのように供述するべきかを検討するために、刑事事件に強い弁護士に法律相談することにした。
弁護士と法律相談した結果、Aさんの過去の事件の中には、公訴時効にかかるものも複数件、存在することが判明した。
(事実を基にしたフィクションです)

~援交・淫行トラブルの公訴時効とは~

援助交際児童買春などが行われた後に、警察に発覚することなく数か月や数年の長い時間が経ってから、被害者が警察に性被害を相談したり、被害児童が警察に補導されたり、といった経緯で、刑事事件として表面化するケースがあります。
過去の援助交際や児童買春のことを忘れて普段通りに過ごしていると、ある日、突然に警察官が自宅に来て、家宅捜索をしてパソコンや携帯電話の履歴を押収し、被疑者本人は逮捕されて、身柄拘束の上で厳しい取調べを受ける、といったケースも考えられます。

昨今の援交・淫行事件においては、パソコンや携帯電話の履歴に出会うまでのやり取りが残っている事例が多く、ここから警察が援交・淫行事件のことを知れば、被疑者の取調べ呼び出しがあったり、最悪の場合には突然の逮捕の可能性もあります。
ただし、刑事事件として捜査を続けたり、刑事処罰を科すためには、捜査機関の側は、公訴時効の期限が来るまでの期間内に、事件を起訴する必要があります。
公訴時効を過ぎれば、捜査機関が、刑事事件の捜査や起訴をすることはできなくなります。
援交・淫行事件の公訴時効は、該当する罪の法定刑の長さに応じて、以下の例のように、刑事訴訟法に定められています。

・強制性交等罪
(法定刑)5年以上の有期懲役→ (時効)10年

・強制わいせつ罪
(法定刑)6月以上10年以下の懲役→ (時効)7年

・児童買春罪
(法定刑)5年以下の懲役又は300万円以下の罰金→ (時効)5年

・青少年健全育成条例違反の児童わいせつ罪
都道府県の条例に応じて、(法定刑)2年以下の懲役又は100万円以下の罰金
または、(法定刑)1年以下の懲役又は50万円以下の罰金→ (時効)3年

公訴時効の起算点は、原則として「犯罪行為が終わったとき」であり、そこから公訴時効の期間が過ぎれば、刑事事件としての捜査や刑事処罰を受けることはなくなります。

例えば、過去に複数の児童わいせつ事件や、複数の児童買春事件を起こして、それらの行為に警察の捜査が入った場合に、過去のどの時点までの行為が公訴時効にかかっているかという事情は、その後の弁護活動に大きく影響します。
青少年健全育成条例違反事件で刑事弁護の依頼を受けた弁護士は、過去に複数の援交・淫行事件を起こしている事情があれば、公訴時効を経過しているかどうかの事情も検討した上で、これから刑事訴追を受ける可能性のある事件につき、被害者との示談交渉などの弁護活動を、迅速に行います。

兵庫県神戸市中央区の青少年健全育成条例違反事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。

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