女子高生と援助交際

女子高生と援助交際について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士が解説します。

◇事件◇

公務員のAさんは、SNSで知り合った女子高生(16歳)に現金3万円を渡して、京都府京都市中京区にあるホテルで性交渉しました。
Aさんは事前に、この女子高生とメールでやり取りをしており、女子高生から年齢を聞いて16歳である事を知っていましたが、欲望を抑えることができず、3万円を支払うことを約束して性交渉に及んだのです。
その後Aさんが、女子高生と連絡を取り合うことはありませんでしたが、半年以上経過してからAさんは、京都府中京警察署児童買春で逮捕されました。
Aさんの家族は、淫行事件に強いと評判の、刑事事件専門の弁護士に相談しました。
(フィクションです)

◇児童買春◇

児童買春は「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」で禁止されています。
児童買春で起訴されて有罪が確定すれば「5年以下の懲役又は300万円以下の罰金」が科せられるおそれがあります。
児童買春の対象となる児童とは18歳未満の児童で、男女を問いません。
買春」とは、児童等に対して対償(お金など)を供与、又は供与を約束して性交等をする事ですが、性交渉等より前に、対償が供与されたり、供与を約束していなければ児童買春の罪が適用されないことがあります。
対償の供与の相手方は児童であることが多いかと思いますが、児童との性交等を周旋した者や児童の保護者も含まれます。
性交」とは、性交渉だけでなく、その類似行為や、性的好奇心を満たす目的で、児童の性器に触る行為や、児童に性器を触らせる行為も含まれます。

~年齢を知らなければ?~

今回の事件でAさんは、性交渉の前にメールでやり取りして相手が16歳の女子高生であることを把握して行為に及んでいますが、もし相手が18歳未満と知らなかった場合はどうなるのでしょうか?
犯罪というのは、故意、すなわち犯罪に当たる行為の認識・認容がなければ処罰できないのが原則です。
ですので、もし相手方が18歳未満と知らなければ、故意に欠けることから児童買春として罰せられない余地があります。
ただ、警察などが「知らなかった」という主張を簡単に聞き入れてくれるかというと、残念ながらそうではありません。
もし故意がなかったと主張するのであれば、弁護士から取調べ対応を聞いておくのは必須と言っても過言ではないでしょう。
ちなみに、児童買春の周旋や勧誘をした児童の使用者(たとえば性風俗店の店長)については、無過失でない限り、児童の年齢を知らなかったことを理由に処罰を免れることはできないと定められています。

◇児童買春以外の罪◇

児童買春で警察に逮捕されると、「青少年健全育成条例(通称:淫行条例)」や「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為等の規制等に関する法律」など別の罪に問われる可能性があります。
淫行条例は、児童買春を規制している児童ポルノ禁止法(日本の法律)とは異なり、各都道府県によって定めらている条例ですので、その規制内容が都道府県によって多少異なります。
基本的には「18歳未満に青少年に対するわいせつな行為を禁止する」ものですが、適用を受けるかどうかは、わいせつ行為が行われた都道府県の淫行条例の条文によります。
この罪は児童の同意があっても成立するものであり、もし同意がなければ当然ながら強制わいせつ罪強制性交等罪が成立する可能性が出てきます。

◇公務員による刑事事件◇

最近は、新聞やテレビだけでなく、インターネットで刑事事件に関するニュースが世の中に発信されており、新聞やテレビだと報道されなかったような小さな刑事事件に関するニュースも、世間に知られれてしまうおそれがあります。
特に公務員が関係する事件に関しては、警察等の捜査機関は積極的に発表しているので、公務員が逮捕や、書類送検された刑事事件は絶対といっていいほどの確率で報道されてしまいます。
これを確実に阻止するには、警察が事件を認知する前に、被害者等と示談し、警察に被害を訴えるのを阻止するしかありません。
自分の行為が「犯罪かもしれない」「刑事事件に関わってしまっているかもしれない」「警察に訴えられるかもしれない」等と、少しでも不安のある公務員の方は、早急に専門の弁護士に相談することをお勧めします。
公務員の方は、事件が職場に知れてしまうことによって、失職するおそれがありますし、報道される際に、氏名や住所地まで報道されるおそれがあるので、本人だけでなくご家族にまで不利益が及んでしまう可能性があります。

京都府京都市中京区で女子高生と援助交際してしまった方、18歳未満の少年少女と性交渉等をしてしまった方、またご家族、ご友人が、淫行事件で逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、全国の淫行事件に対するご相談や初回接見サービスをフリーダイヤル0120-631-881で24時間、年中無休で受け付けておりますのでお気軽にお電話ください。

 

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