高校生の下着を購入し略式罰金

高校生の下着を購入し略式罰金

Aさんは、インターネット上で女子中高生が下着を売っていると知り、そうした書き込みが行われている掲示板を探しました。
そうしたところ、大阪府内で下着の買い取りを希望している、高校2年生のVさんの書き込みを見つけました。
Aさんは早速連絡を取り、数日後に大阪府大阪市生野区内でVさんが履いていた下着を買い受けました。
そのことを大阪府生野警察署が把握し、Aさんは大阪府青少年健全育成条例違反(着用済み下着買受け)の疑いで取調べを受けることになりました。
Aさんから相談を受けた弁護士は、最終的に略式罰金で終了する可能性が高いと説明しました。
(フィクションです)

【着用済み下着買受けの罪について】

青少年(18歳未満の者)は、心身共に未成熟であることから、国や自治体が様々なかたちで後見的な立場から保護を行っています。
各都道府県で定められている青少年健全育成条例(自治体により若干名称に差異あり)は、そうした保護の一つの表れと言えます。

大阪府青少年健全育成条例は、青少年から着用済みの下着を買い受けたり、それを助長するような行為に及んだりすることを禁止しています。

大阪府青少年健全育成条例(一部抜粋)
第四十条 何人も、青少年から着用済み下着を買い受け、若しくはその売却の委託を受け、又はその売却の相手方を青少年に紹介してはならない。
第四十二条 何人も、青少年に対し、次に掲げる行為を行ってはならない。
一 着用済み下着を売却するように勧誘すること。
第四十三条 何人も、次に掲げる行為が青少年に対して行われ、又は青少年がこれらの行為を行うことを知って、そのための場所を提供し、又は周旋してはならない。
二 青少年から着用済み下着を買い受け、若しくはその売却の委託を受け、又はその売却の相手方を青少年に紹介する行為

売買というのは双方の合意あって成立するので、当然ながら青少年が下着の買受けに同意していたとしても上記規定に違反します。
上記事例では、Aさんが高校2年生のVさんから着用していた下着を買い受けています。
このような行為は正に着用済み下着買受けの罪に当たるといえ、Aさんには30万円以下の罰金が科されるおそれがあります。

【略式罰金とは何か】

法定刑に罰金が含まれる罪を犯した場合、検察官の判断で略式手続(略式起訴)への同意を求められることがあります。
以下では、この略式手続により科される罰金刑を略式罰金として説明します。

略式罰金も罰金刑なので、刑罰を受けたとして前科が付くことには変わりありません。
ですが、略式罰金については、多くの方が想像される裁判が開かれないという特徴があります。
略式手続による場合、基本的に事件の審理は裁判官が書面上で迅速に行うことになります。
つまり、法廷で行う裁判と比べて手間と時間が省け、なおかつ裁判の傍聴人を通して事件が公になることも起こらないのです。
この点は、裁判をためらう多くの方にとってメリットになると言えます。

一方、略式手続によるとなると、犯罪の成立や量刑に関わる事実は検察官が提出する証拠に沿って行われます。
そのため、仮に事実関係などに争いがある場合には、敢えて略式手続に同意せず通常の裁判を希望するという選択肢もあります。
また、いったん略式手続に同意して略式命令(通常の裁判で言う判決に当たるもの)が下されても、14日以内に不服を申し立てれば通常の裁判をしてもらうことが可能となっています。
これらの選択をどうするかは、弁護士と相談して慎重に決めるのが得策でしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に詳しい弁護士が、略式罰金を含む的確な処分の見込みをお伝えします。
着用済み下着買受けの罪を疑われたら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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