児童買春の18歳の認識はいつ必要?

児童買春での児童(18歳未満である者)の認識について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

Aさんは,福岡県久留米市のホテルで,18歳未満の少女Vさんと援助交際(児童買春)をしました。しかし,後日,Aさんは、Vさんが警察に補導されたことをきっかけに、福岡県久留米警察署の警察官から署に出頭するよう連絡を受けました。Aさんは警察に出頭し取調べを受けましたが、警察官にVさんが18歳未満の児童だったとは知らなかった、などと話しています。
(フィクションです)

~児童買春罪~

児童買春罪は,児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(以下,法律)第4条に規定されています。

4条
児童買春をした者は,3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

また,「児童買春」の意義については法律2条2項に規定されています。
つまり、児童買春とは,児童(18歳未満の者)等(児童買春法2条1項各号に掲げる者)に対し,対償を供与し,又はその供与の約束をして,当該児童に対し,性交(淫行)等をすることをいうとされています。
「対償」とは,児童に対して性交(淫行)等をすることに対する反対給付としての経済的利益をいい,現金のみならず,物品,債務の免除などの財産上の利益も対償に含まれ,金額の多寡は問わないとされています。

~相手方が児童(18歳未満の者)の認識(故意)はいつの時点で必要か?~

ところで,児童買春の罪は故意犯ですから,同罪が成立するには,行為者(Aさん)が相手方を児童(18歳未満の者)であると認識していなければなりません。この認識の程度は,18歳未満の者であると確定的に認識(確定的故意)している場合はもちろん,18歳未満かもしれないなどという認識(未必的故意)でも足りると解されています。

では,この認識はどの時点で必要なのでしょうか?
この点,上記のとおり、児童買春罪は「対償の供与+性交等」あるいは「対償の約束+性交等」が児童買春の行為とされています。したがって、18歳未満であることの認識は「対償の供与」あるいは「対償の約束」をした時点で存在していなければなりません。つまり,「対償の供与」あるいは「対償の約束」をした後で,

・やっぱり18歳未満かもしれない
・性交後に「18歳未満かもしれない」

などと思ったとしても,児童買春の故意を欠き児童買春は成立しないということになります。

~児童買春の疑いをかけられたら~

児童買春の疑いをかけられたら私選弁護人の選任を検討することも一つの方法です。

私選の弁護人の利点は,なんといっても

いつでも選任が可能

ということではないでしょうか?これに対し,国選の弁護人は,逮捕され勾留状が発布されてからでないと選任できません。しかし,逮捕・勾留された場合,報道され,児童買春をしたことが職場に知れ渡り,解雇されるなどという最悪の事態を招きかねません。このような社会的不利益を回避するためにも,逮捕前から弁護士を選任し,示談に向けて動き出してもらいましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,児童買春をはじめとする援助交際犯罪を専門に扱う法律事務所です。示談で逮捕回避なら,まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料相談を24時間受け付けております。

 

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